韓進海運倒産の日本への影響と倒産原因は?船員は何してる?

韓進海運という世界第7位の船会社が

8月31日に日本の会社更生法に相当する法定管理を

ソウル中央地裁に申請したことは

もしかしてニュースでご覧になったかもしれません。

 

 
韓進海運の事実上の倒産です。

 

 

 

「あーそうなんだ」

「どうせ韓国の会社なんでしょう」

「日本には影響ないんでしょう」

と思っていたら大間違いです。

 

 

 

韓進海運の倒産が日本にどんな影響を

及ぼすのでしょうか?

 

 
そもそも、倒産の原因って何?

って疑問の方もいらっしゃると思いますが、

実際はなんなのでしょうか?

 

 

そういえば、

「確かニュースで荷降ろしできない船が

沢山あるって聞いたけど、

船長とか乗組員はどうしてるの?

下船できたの?」

って疑問に思った方いらっしゃいませんか?

 

 

韓進海運倒産で日本への影響と倒産の原因は?

 
韓進海運というのは船(主にコンテナ船)を運営する船会社です。

 

 

韓進海運の負債は約55億ドル(約5500億円)と言われています。

 

 

その世界第7位の船会社が倒産したということは、

世界の物流がSTOPするという大事態になりかねません。

 

 
あまりイメージが湧かないかもしれませんが、

超簡単に言うと、船を下ろすお金を支払えないために、

世界中で海をさまよっている船が60隻ほどあり、

その貨物船に積まれたコンテナの数は約40万個だそうです。

 

 

現代の物流はコンテナで運ぶことが主流です。

 

 

あなたも道路を走っていると6メートルぐらいのと、

12メートルぐらいの箱型コンテナを

一度は見たことがあるかと思います。

 

 

hanjinkaiun-container

出典:Wikipedia(韓進海運)

あのコンテナが40万個って相当な数ですよね。

 

積み荷の価値でいうと約140億ドル(約1兆4000億円)だそうです。

 

 

 

そのぐらいの貨物が下ろせないということは、

完全に物流がSTOPするということを意味しますよね。

 

 
このなかには、世界的な企業の、スーパーマーケット・ウォルマートや、

Amazonなども含まれます。

 

 

当然、日本にも影響が出ています。

 
韓進海運は韓国の会社ですが、

日本の川崎汽船という船会社とアライアンスを

提携しています。

 

 

飛行機でいうコードシェアであり、

川崎汽船に積むようにおねがいしたのに、

船自体は韓進海運ということも多々あるわけです。

 

 

日本の港でも下ろせないコンテナも相当数あり、

それだけでなく、船積みしようとした空のコンテナが

滞留している事態になっています。

 

 

つまりは、

日本に入ってくる貨物が届かない、

日本から出ていく貨物が送れない、

という事態になり、

これはリーマン級の衝撃だ

とコンテナ船リース会社シースパンの

ジェリー・ワン最高経営責任者(CEO)は

言っています。

 

 

そもそも、倒産の原因はなんだったのでしょうか?

 
一言で言うと、『自滅』でしょうか。

 

 

ライバル企業のシェアを奪うために、

相手のコストの半額以下で請け負うなど、

ダンピングによる赤字輸送を続けていたことが原因と

考えられています。

 

 

ただ、韓進海運が倒産したことで海上運賃が

150%ほど急上昇し、

なんと他の海運会社の株価が軒並み上昇しているという

皮肉な結果となっているようです。

 
海上運賃が適正価格に戻っただけとも

言えるのではないかと思いますが、、、

 

 

コンテナの中に入った貨物が下ろせないことはわかったけど

船長とか船員はどうしているのでしょうね?

 

 

 

韓進海運の船長や船員は何してるの?

現在でも60隻程度の船が世界を

さまよっていると言われています。

 
当然、船だけがさまよっているわけではありません。

 
その船に乗っている船長や船員も船から下りることが出来ずにいます。

 
シンガポール港に停泊中のハンジン・ローマの36歳の船長は、

いつどこに入港できるか見当がつかなず、

不安の日々を過ごしているようです。

 
嫁と娘が韓国の釜山に住んでいて、1日も早い寄港と帰国を望んでいるそうです。

 
とりあえず、食べ物や飲み物は数週間持つようですが、

長期化すると心配ですね。

 

 
またこんな不運な方もいらっしゃるようです。

 

 
「23日を海で」というカナダ・バンクーバーの美術財団のプログラムに

800人以上の応募者から選ばれて、

日本列島付近を航行していたハンジン・ジェネバ号に乗船中の

ベッカ・モスさん。

 

 

彼女は、バンクーバーから乗船し、今月15日に上海で下船する予定でした。

 

 

しかし、韓進海運が倒産し、船が押収される可能性があるため東京港に進路を変えました。

 

 

だが、東京港入港も荷役費用などの問題が解決できず、

結局とばっちりを食って今も日本近海をさまよっているそうです。

 

 
来月には、ハロウィンや、

アメリカではブラック・フライデー(クリスマス商戦の開始日)

待っています。

 

 

そのために用意された荷物が届かないとなると、

世界的な不況が予想されます。

 

 

コンテナの中身が生鮮食品の場合もあり、

いくら温度管理が出来るコンテナの中に入っていたとしても、

すでに商品価値がなくなっているかもしれません。

 

 
一刻も早く荷物を下ろす必要があるのですが、

韓進海運の再生と、その港湾使用料・備船料などの滞納を含めて

7,000億円と言われる費用を支払うメドがまだついていないのが

大問題。

 

 

 

韓進海運は韓進グループの1つ。

 

 
韓進グループには大韓航空も含まれており、

空海ともに大打撃を喰らっている状況。

 

 
韓進グループだけでの問題でなく、

韓国政府が支援しなければ、

もっと長期化をしてしまうのではないかと

非常に心配しています。

 

 

 

この大事態は、決して対岸の火事では

ないということですね。

 

 

 

芸能ニュースばかりではなく、

たまには世界ニュースにも

目を向けようと思いました。

 

 

 

 
最後まで読んで頂きまして有難うございました。