「ひな祭りの献立で寿司以外は何があるかな?」
と悩まれていませんか?
ひな祭りといえば、寿司やちらし寿司しか思いつかないという方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、寿司以外の献立をご紹介しますね。
お雛様を飾ったお部屋で、ひな祭りならではの桃色、緑、白と彩り豊かな献立が並ぶ食卓を囲めば、家族みんなの気持ちが晴れやかになりますからね。
ところでなぜ、ひな祭りの日にはひし餅を飾ったり、ひなあられを食べるのかご存知でしょうか?
実は、ひな祭りのお菓子には親から娘への深い愛が込められているのです!
ひな祭りにおけるお菓子の意味と由来を知ると、あなたもご両親に感謝したくなるかもしれませんよ。
ひな祭りのお寿司以外の献立は?
ひな祭りには、まず、メインとしてちらし寿司を作られるご家庭が多いと思います。
和風中心の献立は、お子さんたちにもお父さんおじい様と言った男性の方は少々物足りなさを感じさせてしまっているかもしれません。
料理を作る方にとっては、頭を悩ませるところですよね。
では、こんな献立はいかがでしょうか。
正統派のひな祭り、和風の献立で”はんなり”と
まずは正統派のひな祭りとして、和風の献立をご紹介します。
前菜、揚げ物、焼き物、吸い物、酢のもの、をそれぞれ一品づつ作れば、まるで懐石料理を一度に並べたように、食べ飽きず、華やかな献立になると思います。
前菜は、小鉢に人数分、盛り合わせたものや、一口大に切った野菜やチーズなどを彩りよくピックで刺したものを用意します。
揚げ物は鶏の唐揚げや、インゲンやニンジンを薄切りのお肉で巻いて揚げたもの、エビ、ブロッコリー、れんこんなどのてんぷらなら、お酒のおつまみにもなります。
焼き物は、初節句のお子様や、七五三を迎えたお子様がおられるなら、鯛を焼いたものがあれば華やかですね。
また、春らしい菜の花、ニンジン、やまいもをベーコンで巻き、焼いたものも、彩りがひな祭りらしくて華やかです。
お吸い物は、はまぐりのお吸い物。あるいはひな祭りらしく、はまぐりと菜の花が入った茶わん蒸しもオススメです。
酢のものは、菜の花を使って、お子さんむけにはマヨネーズで和え、大人向けにはカラシ酢味噌であえたものはいかがでしょう。
やはり和風の献立だと京都風にいうと”はんなり”と仕上がりますね。
ちなみに”はんなり”とは、おそらく京都弁かと思いますが、上品ではなやかな様子という意味です。
ちょっと大人のひな祭り、和風の素材で洋風の献立はどうでしょう!
ちょっと大人のひな祭りの感じを演出できる洋風の献立なんかはいかがでしょうか?
お子様が高学年から中学生くらいになると、食べる量も増えて、見かけも派手な料理を喜ばれるようになると思います。
和風の献立に比べて、ボリュームが増す分、手間は省いて、お皿や盛り付けでひな祭り気分は盛り上がること間違いなしです。
前菜は、スモークサーモンや生ハムを使って、アボガドなど彩りの良い野菜をピックで刺したもの。
あるいは、チーズや野菜を1センチ角に切り、ガラスの器に少しづつ盛り付けたものを用意されてもよろしいかと。
マッシュポテトをケチャップでピンクに、潰したブロッコリーで緑色に、色付けしないマヨネーズのマッシュポテト三色を重ねてひし形に整えます。
そして、プチトマトや、うずらのたまごでお雛様一対を作って乗せたポテトサラダは、ひな祭りならではの献立ですよね。
お吸い物の替わりに、『はまぐり』を使ってクラムチャウダーを作り、パイ皮を被せて焼いたものを用意すれば、食卓はかなり豪華になりますよ!
ちらし寿司も、和風の食材ではなく、アボガドやスモークサーモン、ボイルしたエビやツナと言った洋風の素材で作って、ケーキのように盛り付ければ、洋風の献立の中でもひときわ華やかになります。
また、ちらし寿司の替わりに、薄焼き卵で寿司飯を包んで、クレープ風に盛り付けても、パーティ気分で盛り上がることでしょう。
食卓に桃の花を飾り、紙ナプキンや紙コップを、ピンク色を基調としたマスキングテープでドレスアップして、洋風のひな祭りの雰囲気を演出するというのもいいですね。
ひな祭りの献立の中に込められた親の願いとは?
ひな祭りの献立の中には、必ず『はまぐり』を使った料理を加えましょう。
なぜかお分かりでしょうか?
すでにご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、『はまぐり』は、対になっている貝殻でなければ、ぴったりと合いません。
このはまぐりの貝殻の構造を使った昔遊びが、「貝合わせ」です。
「貝合わせ」は、「はまぐりの貝殻のように、たった一人の相手と長く連れ添ってほしい」という親の願いが込められたお嫁入り道具でした。
ひな祭りに、はまぐりを食べる習慣は、この「貝合わせ」を贈る親の願いが現代風に変化したものと言われています。
なので、「かけがえのない、たった一人の伴侶で出会い、幸せになってほしい」という親の願いをこめて、ひな祭りの献立に、欠かせないのが『はまぐり』なのです。
最近不倫が多く、親の願いを無にしている方々が多いですが、、、(^_^;)
さて、お料理のあとは、いよいよひな祭りのクライマックス、デザートの登場です。
ひな祭りのデザートに出すお菓子にこそ、親から子供への愛情の意味がたくさん込められています。
ひな祭りのお菓子に込められた意味と由来とは?
ひな祭りのお菓子には、「邪気をよせつけず、健康で幸せな人生を送れますように」という親の願いという意味が込められていることをご存知でしたでしょうか?
ひな祭りのお菓子であるひし餅の色と素材の意味と由来
ひな祭りを表す色の組み合わせと言えば、桃色、白、緑です。その色に染めた餅を切って、菱形に重ねたものがひし餅です。
もともと、ひな祭りに飾る餅は、ヨモギで染めた緑色の餅と、ひしの実を粉にして入れた白の餅の二色でした。
ひしの実をご存知ない方はこんなものですので、ご覧ください。
「ひし餅」と呼ばれるのは、「ひしの実が入った餅」を意味していた、という説があります。
明治時代に、クチナシから赤色を抽出する技術が発達して、餅を赤色に染める事が出来るようになり、赤色の餅が加わって、現在の三色の菱餅の形が出来上がりました。
緑色のヨモギには、厄除けの効能があるとされ、白のひしの実には子孫繁栄と長寿を願い、、赤色は、古来から邪気を払う強い力があるとされています。
ひな祭りのお菓子の代表格であるひし餅には、災いが娘にふりかかることがなく、子どもにも恵まれて、長生きできますように…という親の願いが込められているのです。
ひな祭りのお菓子のひなあられの意味とは?
子どもの幸せを願う親の気持ちはひなあられにも込められているんです。
ひな祭りにかかせないものといえば、ひなあられ。
最近では、ひなあられの中にチョコレートがコーティングされたものが混ざっていますね。
チョコレートが混ざったひなあられが初めて発売されたのは、昭和40年頃からだったそうです。
また、関東と関西ではひなあられの素材や味が違います。
関東のひなあられは、うるち米を膨らませ、甘く味付けし、緑色や赤色に染めたものです。
一方関西では、ひなあられと言えば、もち米を使って素焼きし、醤油、青のり、海老などで味をつけたものです。
どちらも美味しいですが、もしかしたら、お子様には、関西のひなあられより、関東のひなあられの方が好まれるかも。
さて、ひなあられの由来はというと、昔、野外でお人形遊びやおままごとをする際、野外でもおやつが食べられるようにと餅を加工してお菓子を作ったのが始まりではないかという説があります。
ひな祭りに食べるあられに緑色、赤色、黄色、白と色をつけます。
この色は四季を表わしていて、
緑は春、
赤は夏、
黄色は秋、
白は冬
を表していると言われています。
これは春夏秋冬、一年中ずっと健康でいてくれますように…という親の願いの意味がひなあられに込められているということですね。
ひなまつりならではの優雅な飲み物、白酒の由来
ひな祭りに白酒を飲むのは、薬酒として中国から伝えられた「桃香酒」を飲んで、邪気を払っていたのが由来とされています。
また、白酒を飲んで大蛇の子を堕胎した、というおとぎ話から、白酒を飲めば、悪い子は流れ、良い子だけが授かる、という言い伝えが生まれたため、ひな祭りに白酒を女の子に飲ませるとよい、という風習が生まれたという説もあります。
桃には、「桃歳(ももとせ)」といって、百歳まで生きるという縁起のいい意味があり、白酒には、
「邪気を払って、百まで生きる」という願いを込めて、ひな祭りに白酒を飲む習慣が根付いたようです。
まとめ
自分が子どもの頃は、ひな祭りの献立に込められた意味など全く知りませんでした。
親が一生懸命うずら卵でおひな様を描いたり、特別な食事を作ってくれたりすることがただ嬉しかったのを覚えています。
ありがたいと感謝したことはありませんでしたね。
ひな祭りに込められた意味を知り、今度は長寿を願い、育ててくれた感謝をこめて、自分の母親にひな祭りのお祝いをしてあげたいと思うようになりました。
あなたもぜひご両親にひな祭りのお祝いをされてみてはいかがでしょうか。
最後まで読んで頂きまして有難うございました。