「◯◯半端ないって!」
って何度口にしましたか?
2018年の流行語大賞候補にもなっている、
この「大迫半端ないって」の元ネタの監督が気になったので、調べてみました。
いい監督そうですが、調べてみると、予想以上に人間味あふれる素晴らしい指導者でした。
「大迫半端ないって」の監督の経歴と現在が気になる方は最後までさらっと読んでみてください。
大迫半端ないっての監督は誰?
「大迫半端ないってって何?」
「元ネタは?」
って方はこちらで詳しく書きましたので、あとで見ておいてくださいね。
なんども見たと思いますが、こちらが「大迫半端ないって」の元ネタとなった動画。
何度見ても清々しい気分になりますよね。
ということで、ではこちらをどうぞ。
大迫半端ないって完全版
たまたまYouTubeのおすすめにのってたから見てみたら面白かった笑笑
でも負けてもすごくロッカーで明るかったからめっちゃいいと思うった笑 pic.twitter.com/cPTTB4Btfd— ☆HARUTO☆ (@naogon4) 2018年6月10日
私も何度見たかわかりませんが、元ネタとなったのは2008年第87回高校サッカー選手権の兵庫県代表滝川二高サッカー部の当時のキャプテン中西隆裕さんですが、さて、当時の監督はというと、、、
滝川二高校サッカー部の当時の監督栫裕保さんです。
「かこい」って読むんですね。
温かさを感じる監督さんですよね。
栫裕保さんですが、どんな経歴の持ち主なんでしょうか?
栫裕保(滝川二前監督)の経歴は?
栫裕保さんのプロフィールはこちらです。
名前:栫裕保(かこい・ひろやす)
生年月日:昭和35年9月17日(現在58歳)
出身地:神戸市出身。
学歴:滝川高→日本体育大学
兵庫県滝川二高校の出身かと思ったら、違ったんですね。
中学時代は学校にサッカー部がなく、自らチームを結成していたようですね。
仲間と小遣いを出し合ってユニホームやボールを買ったりもしたみたいです。
サッカー少年だったんでしょうね。
滝川高校と滝川二高校は系列高校。
ちなみに、滝川高サッカー部監督を務めるのは栫裕保さんの実の兄である栫隆保さんです。(2011年当時)
日体大を卒業した栫裕保さんは、臨時教員をしながらクラブチームで小中学生のサッカー指導をされていました。
高校サッカーファンなら、ご存知かと思いますが、滝川二サッカー部といったら名門中の名門。
卒業生には、現日本代表で、ロシアワールドカップにも選出されている岡崎慎司選手がいます。
他にも加地亮選手、金崎夢生選手ら数多くのJリーガーを輩出しております。
ですが、当初は無名のサッカー部でしたが、強豪校にお仕上げたのは名将黒田和生元監督です。
「怯(ひる)まず、驕(おご)らず、溌剌(はつらつ)と」というスローガンを掲げ、全国大会の常連校にさせました。
そんな名門チームのコーチに、栫裕保さんがなったのは1991年。
栫裕保さんは黒田和生元監督の下で指導力を磨き、2007年に監督に就任しました。
監督就任し2年目に中西隆裕さん率いる滝川二高校サッカー部は全国大会出場し、準々決勝に駒を進めた滝川二。
相手は、ご存知の通り半端ない超高校級の大迫勇也選手擁する鹿児島城西。
そして、2対6で敗れ、あの名言が生まれたのです。
「大迫半端ないって」
さて、その後の栫裕保さんですが、、、、
栫裕保(滝川二前監督)の現在は?
2008年第87回高校サッカー選手権で大敗を喫した滝川二でしたが、その悔しさをバネに奮起。
当時1年だった選手が、3年に上がった2010年度の第89回大会で初の日本一に輝きました。
おそらく2年前の中西隆裕さんの
半端ないっての映像が目に焼き付いていたのでしょうね。
相手をリスペクトしながらも、悔しさを噛み殺していた中西隆裕さんのイズムを受け継いで、見事に全国優勝を果たすなんて、やっぱり学生のスポーツっていいですよね。
全国制覇を成し遂げた栫裕保さんですが、2015年にサッカー部監督を勇退しています。
その後はというと、、、
なんと滝川二高校ゴルフ部の部長に就任。
その経緯はわかりませんが、栫裕保さんの指導力はゴルフ部でも発揮されます。
2017年の全国高校ゴルフ選手権女子団体で初優勝させたのです。
栫裕保さんは現在も、滝川二高校の教諭を続けられています。
現在の栫裕保さんの画像はこちらです。
画像出典:日本テレビ
そんな栫裕保さんの指導方法とは一体どのようなものなのでしょうか?
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栫裕保(滝川二前監督)の指導方法とは?
栫裕保さんの指導を一言で言うと、自主性を引き出すということかもしれません。
毎年、栫裕保は新入生を前にこんなことを言うそうです。
「オレはお前らを強くすることはできない」
と。
「えっ!?」
って驚くかもしれませんね。
「監督ならお前らを強くするのが監督の役割だ」
と言ってくれるのかと思いますからね。
ですが、栫裕保さんの真意は、
「自分に何が足りなくて、それをどう伸ばすのか。本人が課題をきちんと意識しないと、練習の意味がない」
ということのようです。
そして、
「強くなりたいなら、自分たちで答えを見つけなさい」
と。
言われたことだけをしているだけでは、成長しないってことでしょうね。
まさに、おっしゃるとおりですね。
サッカーはグランドに立てば、コーチの指示があっても、プレーするのは選手。
「こういう時どうすればいいですか?」
と聞くことなんてできません(笑)
その場その場で自分が何をしなければいけないかを考える必要がありますからね。
それは私たち社会人でも同じことが言えるでしょうね。
会社で言われたことだけをするのではなく、
「自分ができることはなにか?」
「自分の目標を達成するために足りないのは?」
と考えることを求められます。
栫裕保さんはサッカーを通じて、社会に出ても通用するために必要な自主性を教えようと指導されていたのでしょう。
他人に依存しては自己成長はないですからね。
栫裕保さんに指導してもらった選手が羨ましいですね。
きっと自主性がある大人になったことでしょうね。
岡崎慎司選手が日本代表になって、今も海外で活躍されているのが納得できますね。
実は、「大迫半端ないって」が注目されすぎていますが、栫裕保さんがあの後、選手たちに語った言葉も非常に深いんです。
それがこちら。
はい、お疲れ。
格好良かったよ。最後まで、一生懸命。
点取りに行った姿は非常に格好良かった。
それと、ベスト8までこれた。
上手くもないし、強くもないし、努力だけで本当ここまでこれた。
これにも俺は感謝したい。
この字、3画足らなかったな。
(監督が広げた旗に記されていたのは、「成」の書きかけの文字。成という字の完成を目指し、勝つごとに一画づつ加えてきた。)
この字をよく目に焼き付けて、あとたらない3画は、時期は違うと思うけど、
3年生は一生かけてこの「成」を完成させてください。
今からスタートだから。
みんなの人生長い。今からスタートするんだから。絶対忘れないように。
これは、滝二サッカー部の宝として、ずっと飾る。選手権トップチームを本日、解散する。
滝川第二高校 栫裕保監督
どうやら、滝川二高校サッカー部はこちらの滝川二高校サッカー部HPにもある通り、毎年チームの一文字を設定していたようです。
2008年は完成の『成』。
1勝するごとに1画ずつ書き入れていったようです。
残念ながら、成という字は完成しませんでした。
でも、栫裕保さんは、これからがスタートだと選手たちに伝えています。
高校生にとっては最後の試合で悔しいでしょうが、これからの人生のほうが長いですからね。
そういうことを選手たちに伝えたかったのでしょうね。
このときの最後のロッカールームの様子はこちらのDVDに収録されています。
さて、そんな栫裕保さんの勇退前の言葉を最後に紹介しておきます。
栫裕保(滝川二前監督)の最後の言葉とは?
栫裕保さんは、先程もお伝えしたとおり、2015年にサッカー部監督を勇退しました。
最後の試合が、第93回全国高校サッカー選手権1回戦。
相手チームは、優勝経験のある山梨学院で、0対1で敗北を喫してしまいました。
その試合終了後のロッカールームで栫裕保さんはこんな言葉を選手たちに掛けました。
なに泣いとんねん。
滝二で良かったか?
(はい、良かったです)
あかんかったら次頑張れるから、
うちは胸張って「滝川第二です」っていえるんや。今日一日は泣け。
俺は勝っても負けても涙は流さへんっていうのは昔からのモットー。
唯一、校歌聞いた時だけ泣いた。
今回は聞けなかったけど、また今度みんながテレビやどこかで校歌聞いた時に
俺の気持ちがわかる日が来ると思う。監督して最後の年に、西が丘、来られたことはすごいみんなに感謝します。
素晴らしいチームだったと思います。
お疲れ様でした。滝川第二高校 栫裕保監督
これからも半端ない指導で、半端ない学生を育てていってもらいたいです。
さて、私は今回半端ないを何回使ったでしょうか(笑)
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。